XLSTATでの対数線形回帰 (ポアソン回帰)
対数線形回帰の原理
対数線形回帰(log-linear regression )は,ポアソン分布、ガンマ分布、指数分布したデータでの一般化線形モデル の特殊例の1つである.この手法は,あるスカラー応答変数と1つまたは複数の説明変数との間の関係性をモデリングするために使用される.我々は,応答変数が説明変数のアフィン関数の対数として記述されることおえ仮定する.
XLSTATでの対数線形回帰
最も一般的な対数線形回帰は,ポアソン回帰(Poisson regression)である.このアプローチは,通常,計数データ(count data)をモデリングするために使用される.XLSTAT は,他の2つの分布( ガンマ分布と指数分布)も提供する.指数分布とは,scale parameter を1に固定したガンマ分布であることに注意すること.
線形回帰とは異なり,正確な解析解は存在しない.したがって,繰り返しアルゴリズムが使用される.XLSTAT は,Newton-Raphson アルゴリズムを使用する.ユーザーは,もし必要であれば,繰り返しの最大数と収束しきい値を変更できる.
XLSTATでの対数線形回帰の結果
- 変数選択の概要: 選択手法が選ばれた場合,XLSTATは選択の概要を表示する.ステップワイズ選択では,さまざまなステップに対応する統計量が表示される. p から q に変化する変数の数でのベスト・モデルが選択された場合,変数の数のそれぞれでのベスト・モデルが,対応する統計量とともに表示され,選ばれた基準でのベスト・モデルが太字で表示される.
- 適合度係数: この表は,独立モデル(説明変数の線形結合が,定数に帰着する場合に対応)の一連の統計量と修正済みモデルの一連の統計量を表示する.
- オブザベーション: 考慮されるオブザベーションの合計数(オブザベーションの重みの合計);
- 重みの合計: 考慮されるオブザベーションの合計数(回帰の中で重みが乗算されるオブザベーションの重みの合計);
- DF: 自由度;
- -2 Log(Like.): モデルに関する尤度関数の対数;
- R² (McFadden): R²のような 0 から 1 の間の係数で,モデルがどれだけよく修正されているかを計量する.この係数は,独立モデルの尤度に対する修正済みモデルの尤度の比を 1 から引いたものに等しい;
- R²(Cox and Snell): R²のような 0 から 1 の間の係数で,モデルがどれだけよく修正されているかを計量する.この係数は,Swを重みの合計として,独立モデルの尤度の2/Sw乗に対する修正済みモデルの尤度の比を 1 から引いたものに等しい;
- R²(Nagelkerke): R²のような 0 から 1 の間の係数で,モデルがどれだけよく修正されているかを計量する.この係数は,Cox and Snellの R² を,独立モデルの2/Sw乗を1から引いたもので割った比に等しい;
- デビアンス: 逸脱度基準
- ピアソンのカイ2乗
- AIC: 赤池の情報量基準;
- SBC: Schwarzのベイジアン基準.
- 帰無仮説 H0: Y=constantの検定: H0 仮説は,説明変数の値に関わらず同じ結果を与える独立モデルに対応する.我々は,修正済みモデルがこのモデルよりも強力に有意であるかどうかを確認しようとする.3種類の検定が利用可能である: 尤度比検定 (-2 Log(Like.)),スコア検定,およびWald 検定.その自由度のカイ2乗分布に従う3つの統計量が表示される.
- Type III 分析: この表は複数の説明変数がある場合にのみ有用である.ここで,修正済みモデルが,表中の問題の行の変数が除去された場合のテスト・モデルに対して検定される. If the probability確率 Pr > LR が,設定された有意度しきい値(通常,0.05)よりも低ければ,その変数のモデルの修正への寄与度が有意である.そうでない場合は,その変数はモデルから除去できる.
- モデルのパラメータ: Tモデルの定数と各変数について,対応する標準偏差,Waldのカイ2乗,対応するp値および信頼区間などの推定パラメータが表示される.
- モデル式: そして,モデルを読みやすくして,再利用するために,モデルの式が表示される.
- 予測値と残差の表: 予測値と残差の表は,各オブザベーションについて,その重み,独立変数の観測値,モデルの予測値,重みで割った同じ値,標準化残差および信頼区間を表示する.
- 過分散検定: ポアソン回帰では,過分散が表示される.
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