2標本の t 検定および z 検定

パラメトリック t 検定および z 検定は,2つの標本の平均を比較するために使用される.計算方法は,標本の性質によって異なる.区別は,独立した標本か,または対応のある標本かでなされる. t 検定と z 検定は,標本が正規分布しているという仮定がなされるので,パラメトリックとして知られている.

2つの独立標本の平均の比較

平均 µ1 と 分散 s1² の n1 個のオブザベーションからなる標本S1をとる.平均µ2と分散s2². の n2 個のオブザベーションからなるS1とは独立な2番目の標本S2をとる.D を平均間の仮定される差とする(等質性が仮定される場合,D は 0 となる).

1つの標本での z 検定およびt 検定と同様;

  1. Studentの t 検定は,標本が抽出された母集団の真の分散がわかっていないときに用いる;
  2. z 検定は,母集団の分散 s² がわかっているときに用いる.

Studentの t 検定

Studentの t 検定の使用は,標本の分散が等しいとみなせるか否かの決定を事前に必要とする. XLSTATは,分散の等質性の仮説を検定するため,および後の計算で検定の結果を使用するために,Fisherの F 検定を使用するオプションを与えている.2つの標本が同じ分散を持つと考える場合,共通の分散が次式で推定される:

s² = [(n1-1)s1² + (n2-1)s2²] / (n1 + n2 - 2)

したがって,検定統計量は,次式で与えられる:

t = (µ1 - µ2 -D) / (s √1/n1 + 1/n2)

t 統計量は,自由度n1+n2-2 を持つStudent 分布に従う.

分散が異なると考えられる場合,統計量は次式で与えられる:

t = (µ1 - µ2 -D) / (√s1²/n1 + s2²/n2)

z-検定

z-検定では,母集団の分散 s² がわかっていることを仮定する.ユーザーは,その値,またはデータからの推定量(これは教育目的でのみ提供されている)を入力できる.検定統計量は,次式で与えられる:

z = (µ1 - µ2 -D) / (σ √1/n1 + 1/n2)

z 統計量は,正規分布に従う.

対応のある2標本の平均の比較

2つの標本に対応がある場合,それらは同じサイズでなければならない.あるオブザベーションで値が欠損している場合,そのオブザベーションが両方の標本から除去されるか,欠損値が推定される.

n 個のオブザベーションでの計算された差の平均を調査する.d が差の平均,s²が差の分散,Dが想定される差であるとすると, t 検定の統計量は次式で与えられる:

T= (d-D) ⁄ (s/√n)

t 統計量は,自由度n-1 を持つStudent 分布に従う.

z 検定では,以下のとおりで,ここで s² は分散である.

z= (d-D) ⁄ (σ/√n)

z 統計量は,正規分布に従う.

対立仮説

選ばれる対立仮説によって3種類の検定が可能である:

  • 両側検定,
  • 左側検定,
  • 右側検定.