多基準意思決定支援検定

これらの意思決定分析手法は、多基準問題の解決策の集合を識別したり、解決策を比較したり、あるいは解決策を最善から最悪まで分類したりできる。XLSTATによってExcel内で利用可能。

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ELECTRE法とは何か?

ELECTRE法は、ELiminationChoiceExpressingREalityの頭文字の略で、特殊性が解決策の各対のパフォーマンスの比較の関連の構築に基づく部分集約である意思決定支援手法のファミリーを編成する。コスト関数の形式で問題を数式化し、その最適を探すことからなる伝統的な最適化手法とは異なり、ここで我々は、選好/無関心の応答を負もう一方に提示し、オーバーランキング行列の結果を得て、解決策を2個ずつ、基準ごとに比較する。これらの方法は、質的で測定できない基準の状況を受容する利点がある。

その原理は? 

意思決定問題のさまざまな解決策は、可能なアクション、または代替案と呼ばれる。これらのアクションは、ユーザーによって、網羅的または非網羅的にリストされ、定式化されなければならない。それらのそれぞれの結論が、基準を用いて評価される。基準は、質的でも量的でも可能で、ユーザーによって定義されなければならない。それが質的な場合、この基準でのアクションの評価は、ユーザーが定義する数値尺度に縮尺されなければならない。たとえば、人事採用プロセスでの候補者の選別のための基準"学位の種類"を考えよう。この基準は、任意の数値尺度に縮尺される。たとえば、高卒を0、準学士を1、学士を 2などである。決定問題でのこれらの基準の異なる寄与度を可能にするために、ユーザーは、それぞれにその重要度に応じた重みを与えることができる。人事採用プロセスの例では、"候補者の年齢"を25歳から50歳の間の新しい基準としよう。この基準が基準"学位の種類" よりも重要でないと仮定すると、基準"候補者の年齢"の重みは1に設定され、基準 "学位の種類"の重みは2に設定される。基準によるアクションの評価でも、このルールを尊重するべきである。基準が重要度の順で評価されるなら、アクションもしかりで、逆もまた真である。

最後に、ELECTRE 法を使用するために、ユーザーは少なくとも次のことを提供しなければならない:アクションのリスト、基準のリスト、基準による各アクションの評価、各基準の重み。

XLSTATでのELECTRE オプション

手法選択: Electre 1

この手法は、意思決定問題に対する解決策の集合を識別するのに好まれる。基準は真の基準であり、この場合、しきい値p と q は 0に設定される。a と b が2つの可能なアクションさとすると、Electre 1 は、アクションaがアクションbおよび反対の言明を超える権利を与えられることを意味する言明 "a over ranks b" (aSbと記述)を数値的に翻訳するオーバーランキング行列を与える。これをするには2つの行列を計算する必要がある。1つは一致行列(concordance matrix)といい、2番目は不一致行列(discordance matrix)という。

手法選択: Electre 3

この手法は、解決策の集合を最良から最悪まで分類するのに使用する。基準は疑似基準で、この場合、分析を行うためにしきい値が必要である。Electre 1と比較して、 Electre 3 は要求される結果を得るためにより多くの計算を実行する。最初のステップでは、この手法は、問題のアクションの間の一致と不一致の情報を要約する行列係数を計算する。第2のステップでは、2つの事前ランキングを構築するために、その係数が使用される。最初のそれは、最良から最悪に解決策を分類し、2番目のそれは最悪から最良に解決策を分類する。そして、アウト・ランキング行列と表ランクが、2つの事前ランキング結果を交差させることで導かれる。  

XLSTATでのELECTREの結果

一致行列: この結果は、手法の説明セクションで与えられる式で計算される一致行列の指標を表示する。

不一致行列: この結果は、手法の説明セクションで与えられる式で計算される不一致行列の指標を表示する。

オーバーランキング行列: この結果は、手法の説明セクションで与えられるオーバーランキング関係で得られる 0 と 1 の行列を表示する。

ランキング表: この結果は、アクションの最終順位の表を表示する。

一致しきい値感度分析のランキング表: この結果は、修正済み一致しきい値とユーザー値に固定された不一致しきい値(またはデフォルト値0に設定)を用いElectre 1 で得られるアクションの最終順位による2つの表を表示する。左の表は、ユーザー値を10%増加させた結果で、右の表は10%減少させた結果である。

不一致しきい値感度分析のランキング表: この結果は、修正済み不一致しきい値とユーザー値に固定された一致しきい値(またはデフォルト値1に設定)を用いElectre 1 で得られるアクションの最終順位による2つの表を表示する。左の表は、ユーザー値を10%増加させた結果で、右の表は10%減少させた結果である。

 

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