4/5パラメータ平行線ロジスティック回帰

4/5パラメータ平行線ロジスティック回帰とは?
4パラメータ・ロジスティック・モデルは,次式で書ける:
y = a + (d -a) / [1 + (x / c)b] モデル (1.1)
ここで a,b,c,d は,モデルのパラメータで,x が説明変数に y が応答変数に対応する. a と d は,それぞれ下方および上方漸近線を表し, b はスロープ・パラメータである. c は,縦軸が (a+b)/2である中間点の横軸である. a がdよりも低いとき,曲線は d から aに下がり, a がdより大きいとき,曲線はa からdに上がる.
5パラメータ・ロジスティック・モデルは,次式で書ける:
y = a + (d -a) / [1 + (x / c)b]e モデル (1.2)
ここで e は追加パラメータで,非対称係数である.
4パラメータ平行線ロジスティック・モデルは,次式で書ける:
y = a + (d -a) / [1 + (st * x / c1 + sp * x / c2)b] モデル (2.1)
ここで st はオブザベーションが標準標本(STD :standard sample )からのものである場合は 1で,そうでない場合は0 である.sp はオブザベーションが目的の標本(SOI :sample of interest )からの場合は 1 で,そうでない場合は0 である.これは,標準標本に対応するオブザベーションがa,b,dの値の最適化に影響するので制約つきモデルである.上記のモデルから,このモデルは, (c2-c1)のシフトで曲線の位置だけが異なる2つの平行曲線を生成する. c2 がc1より大きい場合,目的の標本に対応する曲線は,標準標本に対応する曲線の右側にシフトとし,また逆も真なりである.
5パラメータ平行線ロジスティック・モデルは,次式で書ける:
y = a + (d -a) / [1 + (st * x / c1 + sp * x / c2)b]e モデル (2.2)
XLSTAT は:
- モデル 1.1 または 1.2 を標準標本または目的の標本に適合し,
- モデル 2.1 または 2.2 をSTD と SOI の両方に同時に適合させる.
Dixonの検定オプションが有効にされている場合,XLSTAT は,各標本(STD およびSOI)について,いくつかのはずれ値がモデルの適合に影響しすぎているかどうか検定できる. (a) の場合, Dixonの検定は,モデル(1) が適合されてから実行される.はずれ値が検出されると,それは除去され,再度モデルが適合され,はずれ値が検出されなくなるまで続けられる. (b) の場合,SOIではなく,最初にSTD でDixonの検定が実行され,それからモデル (2) がはずれ値なしで,2つの標本の融合で適合される.
(b) の場合,標本サイズの合計が9より大きいなら,モデル(1) によって両方のモデルについて得られるa,b,d パラメータが,モデル (2)によって得らるそれらと有意に異ならないかどうかを検出するために,.FisherのF 検定が実行される.
XLSTATでの4/5パラメータ平行線ロジスティック回帰の結果
- .曲線間の平行性を評価するF isherの検定: 標準標本と目的の標本対応にするモデルが有意に異なるとみなせるか否かを決定するために Fisherの F検定が使用される. F 値に対応する確率が有意水準よりも低いなら,差が有意であるとみなすことができる.
- 適合度係数: この表は以下の統計量を示す:
- オブザベーションの数;
- 自由度の数(DF);
- 決定係数 R2;
- モデルの誤差(または残差)の2乗の合計(それぞれSSE または SSR);
- モデルの誤差(または残差)の2乗の平均(それぞれMSE または MSR);
- モデルの誤差(または残差)の2乗平均の平方根(RMSE またはRMSR);
- モデル・パラメータ: この表は,モデルの各パレメータの推定値と推定値の標準誤差を表示する.そして,モデルの式が続く.
- 予測値と残差: この表は,与えられた各オブザベーションについて,入力データと対応する予測値と残差を表示する.はずれ値があれば,Dixonの検定で検出されて,表の数に表示される.
XLSTATでの4/5パラメータ平行線ロジスティック回帰のグラフ
- 平行線ロジスティック曲線 平行線ロジスティック曲線は,標準標本に対応するデータと曲線が青色で,目的の標本に対応するデータと曲線が赤色で表示される.これは分布を簡単に比較できる.
- モデル品質を評価するプロット:
- 予測値と観察値
- 残差の棒グラフ
Excelで動作する統計解析ソフトウェア。
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