ARIMA

XLSTAT は,ARMA (Autoregressive Moving Average:自己回帰移動平均),ARIMA (Autoregressive Integrated Moving Average:自己回帰和分移動平均),SARIMA (Seasonal Autoregressive Integrated Moving Average:季節性自己回帰和分移動平均)モデルなどの幅広いARIMAモデルを提供する.

ARIMA モデル

ARIMA ファミリのモデルは,時間で変化する現象を合成的方法で表現し,予測値の信頼区間とともに将来の値を予測することを可能にする.

ARIMA モデルの数学的記述は,著者によって異なっている.ほとんどの場合,その違いは,係数の符号に関係している.XLSTAT は,多くのソフトウェアで使用されている最もよくある記述を用いる.Xtを平均µを持つ系列と定義し,系列がARIMA(p,d,q)(P,D,Q)sモデルに従うと仮定するなら,次式が書ける:

[ Yt = (1 – B)d (1 – Bs)D Xt - µ ; Φ(B)Ø(Bs))Yt = θ(B) Θ(Bs) Zt, Zt∞N(0,σ2) ]

ただし

[ Φ(z) = 1 – Σpi=1 Φi zi, Ø(z)= 1 – Σpi=1 Øi zi ; θ(z) = 1 + Σqi=1 θi zi, Θ(z) = 1 + Σqi=1 Θi zi ]

p は,モデルの自己回帰部の次数である.q は,モデルの移動平均部の次数である.d は,モデルの差分次数である.D は,モデルの季節性部の差分次数である.s は,モデルの周期である(たとえば,データが月次データで,データ中に年間の周期性が見つかる場合は12 となる).P は,モデルの自己回帰季節性分の次数である.Q は,モデルの移動平均季節性部の次数である.

  • 注記 1: Yt プロセスは,|z|≤1,f(z) ≠ 0 および q(z) ≠  0であるzの場合に限り因果である.
  • 注記2: D=0の場合,モデルはARIMA(p,d,q) モデルである.その場合,P,Q および s は空値とみなされる.
  • 注記3: d=0 で D=0の場合,モデルはARMA(p,q) モデルに単純化される.
  • 注記4: d=0,D=0 で q=0の場合,モデルはAR(p) モデルに単純化される.
  • 注記5: d=0,D=0 で p=0の場合,モデルはMA(q) モデルに単純化される.

説明変数

XLSTAT は,線形モデルによって説明変数を考慮に入れることができる.3種類のアプローチが可能である:

  1. OLS: 線形回帰モデルが,旧式の線形回帰アプローチを用いて適合され,残差が(S)ARIMA モデルを用いてモデルされる.
  2. CO-LS: d または D と s がゼロでないならば,データ(説明変数を含む)が差分され,線形モデル係数と同時に,Cochrane およびOrcutt (1949) のアプローチを用いて,対応するARMA モデルが適合される.
  3. GLS: 線形回帰モデルが適合され, (S)ARIMA モデルを用いて残差がモデルされ, Newton-Raphson アプローチを用いて回帰係数を変更することにより,モデルの尤度を改善するために,回帰のステップにループして戻る.

注意: 無差分(d=0 および D=0),がリクエストされ,モデル中に説明変数がない場合,モデルの定数は,CO-LSを用いて推定される.